自然遺産について
世界遺産 スイスアルプスユングフラウ・アレッジ
2001年にアルプス初の世界遺産として登録された「ユングフラウ - アレッチ - ビエッチホルン地域 Jungfrau-Aletsch-Bietschhorn」。ベルン州とヴァレー州にまたがる総面積539km2に、アイガー・メンヒ・ユングフラウというスイスが誇る3名峰とヨーロッパ最大・最長のアレッチ氷河を抱く雄大な地域で、多様性のある気候帯、高山植物や動物など多彩な生態系、アルプスを代表する貴重な大自然とともに、アルピニズムの歴史、芸術や文学、山岳観光など多くの分野で重要な役割を果たしたことも評価されている。
世界遺産 スイス・テクトニック・アリーナ・サルドーナ(グラールス・アルプス)
フォーダーライン谷Vorderrheintal、リント谷Linthtal 、ヴァーレン湖Walenseeに囲まれたグラールス・アルプスの一帯は、地球科学の分野で重要な"プレートテクトニス理論(プレート理論)"を説明するうえでも大きな意味を持つ地形で、世界自然遺産に認定されました。
世界遺産 サン・ジョルジオ山
イタリアとの国境にあたるルガーノ湖の南。メンドリジオット地方にある鬱蒼とした森に覆われた標高1096mの小高い山「モンテ・サン・ジョルジオ(サン・ジョルジオ山)」。そこから発見されたトライアシック(三畳紀*)の貴重な化石群で注目を集めました。最大6mの大きさを誇る化石、恐竜の祖先といわれるティキノスクス、地球史上最も長い首を持っていたというタニストロフェウスなど、約150年の間に発掘された1万点を超す脊椎動物や魚類、海生爬虫類は、その数と希少さで世界に類を見ないもの。一帯はかつてサンゴ礁が囲む豊かな海で、古地中海といわれる太古のテティス海とつながっていたと考えられています。その海底にあった石灰質の泥に遺骸が閉じ込められ、後の地殻変動で山になったため、非常に良い状態で保存されていた化石が発掘されました。観光的なスポットではなく、学術的に意味の高い場所なので、観光客よりもむしろ研究者や学生などが訪れています。